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Opeth - Sorceress - Review

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手に入れたので早速聞きながらレビューいたす。

 

一曲目は悲しげなアコギのスタート。よくある始まり方であるが、なんだかいつもより哀愁感が漂う感じがする。

2~4曲目はすでに公開されているためよく知っているだろう。なんだか今までと違う感じとやたらと聞きやすい、Heritageからの系譜を引き継いだ感じだ。ソーサレスに関してはドロップAの7弦ギターを活用したリフがよい。シンプルさというものはいいものだ。

5曲目クリサレス、オーペスらしく3拍子の跳ねるようなリフが映える。デスボイスが全くないのは今に始まったことはない。曲展開はあげてあげて下げての感じ。プログレでよくある展開である。おそらくこのアルバムでプログレッシブロックを意識した曲といえそう。

6曲目ソーサレス2。アコギのアルペジオで終始する。ソーサレスからつなげて聴けるという感じではない。メロトロンが入ってプログレ感。マイケルもなんだか気怠い感じだ。結局メジャーで終わる、ソーサレスもCメジャーで大げさに終わらせておいてソーサレス2というのはなんだったんだろう。歌詞の問題だろうか。

7曲目ザ・セブンス・ソジャーン。アコギのリフ。インディアな怪しげメロディアス。前半はインストだが後半にピアノアルペジオとコーラスライクなボーカルが入る。

8曲目ストレンジブリュー。アルバム最長曲。前曲と引き継ぐような柔らかな展開だが、2分ごろから急転し15/8の強烈な展開を見せる。ミカエルのスローのシャウトに対しあわただしいバックリフ、しかしそれに合わせるようにギターがのちに泣いていく。展開美をなかなかにあわただしく顕してくれた、これは彼らの一つの成長といえる気がする。曲中にこういうのがなかなかなかったような気がするのだ。そしてせっかく暖めたのだからとここぞとスローになり、スローのまま展開していくのはやはりメタルたる所以か。長いだけあって作りこみのあるいい曲だった。

9曲目ア・フリーティング・グランス。前曲前半のような半音上げては下げのコード展開を受け継いだような、でもこれオーペスの癖展開だから偶然なのかもしれないが。キーボードがいい仕事をしていてやや新しさがある。そしてここにきてソーサレスの前半メロディのコードが入ってくる。これも癖でやったのかもしれなくて偶然かもしれないさりげなさ。解釈は聞き手がしてくれというかんじか。そしてラストにこれ見よがしにソーサレス後半のコードもちょいちょい混ぜてくる。

10曲目イラ。ピアノとエレピのアルペジオ。モノラルでミックスしているためなかなか不思議な響き。そして11/8のメジャーリフがくる。オーペスらしいなかなか鬼気迫るものを感じる。狂気のようなものをメジャーで表現できる天才ですなオーペス。ここにきてボーカルに物足りなさを感じる。そろそろ柔らかなクリーンボイスを乗り越えてほしいと思う。

11曲目ペルセフォネ(スライトリターン)。イラの前半アルペジオである。

12曲目ザ・ワード。エレピとギター、ベースアルペジオの構築的で扁平な雰囲気をうける大人な雰囲気。しかし扁平な展開にさせようとしたくない感じのミックスがなかなか。なかなか懐疑的なきもちになる。ここまでのアルバム展開でこの全く新しい雰囲気に変える必要があったのかと。

13曲目スプリング MCMLXXIV。MCMLXXIVは1974という意味である。ローマ数字は本当に読み辛い。アラビア数字が普及してよかった。メジャーの半音展開を若干ひねくれさせたような階段展開を見せる。後半はキーボードがなかなか前に出てくる。

 

先行公開のソーサレスにあるような7弦のヘビーリフというのはほかの曲には無い。オーペスがついにジェンティ!という期待は外れである。

あくまで彼らの標榜する「プログレッシブメタル」、すなわちプログレッシブロックを基調としたメタルとの融合という試験的作品としてはかなりいい熟し具合を醸している。

おそらくこの感じはもういいわwって思う人が多いのではないだろうか。オーペスもそれをわかってソーサレスやイラを作ったのかもしれない。

しかしだからと言って昔のプログレデスに戻そうとすると、ブラックウォーターパークやゴーストリヴァリーズやウォーターシェッドで完成されたものがすでにあるのに何をしろと?という感じになって表現をする立場としての制約が大きすぎるのであろう。

 

あくまでもプログレッシブ・メタルであり、Prog.メタルではないのである。自分もやや後者に期待していたが、予想が外れたとともにこの路線こそオーペスが目指している道だと再確認できた次第である。